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BBC Micro(ビービーシー マイクロ)は、エイコーン・コンピュータが英国放送協会の運営する BBC Computer Literacy Project のために設計・製造したマイクロコンピュータと周辺機器のシリーズである。教育用途を意図して設計され、頑丈で拡張性があり、オペレーティングシステムの高品質が特徴であった。BBC Microcomputer Systemとも。 Literacy Project で選定されたことから、イギリスでは1980年代に多くの学校で採用され、エイコーンは成長を遂げた。高価ではあったが、イギリスではホビーパソコンとしてもそれなりの成功を収めた。その後継機の開発過程でARMアーキテクチャが生まれ、2008年現在では組み込みシステムで広く使われている。 シリーズとして12機種が生産されたが、"BBC Micro" といえば通常は初期の4機種(Model A, B, B+64, B+128)を指し、後期の8機種は BBC Master および Acorn Archimedes シリーズと呼ばれる。 == 背景 == 1980年代初め、BBC は後に ''BBC Computer Literacy Project'' と呼ばれるプロジェクトを開始した。プロジェクト開始の一因として、当時イギリスで大きな反響のあったドキュメンタリー番組 ''The Mighty Micro'' がある。イギリス国立物理学研究所の Christopher Evans は同番組の中で、コンピュータ革命が経済、産業、ライフスタイルに重大な影響を与えるだろうと予言した〔。 BBC は、プロジェクトの一環として1981年にテレビ番組 ''The Computer Programme'' を開始するにあたって、様々なタスクを実演できるマイクロコンピュータを必要としていた。題材には、プログラミング、コンピュータグラフィックス、音響と音楽、文字多重放送、外部ハードウェアの制御、人工知能などが挙げられていた。マイクロコンピュータに限定し、かなり野心的な仕様で開発者を募った。 BBC はクライブ・シンクレアにも話を持ちかけたが、彼の提案した Grundy NewBrain はBBC側が却下した。BBCは他のイギリス国内のコンピュータ業者にも話を持っていき、その中にエイコーンがあった〔。 エイコーンは既存の ''Acorn Atom'' の後継機 ''Proton'' の開発を既に行っていた。''Proton'' はグラフィックが改良され、より高速な2MHzの MOS 6502 CPU を採用していた。当時はまだプロトタイプしかなかったが、主に学生から構成されたエイコーンのチームはBBCに実働する Proton を見せるために夜を徹して作業した。Acorn Ptoron は BBC の仕様を満足した唯一のマシンというわけではなかったが、ほとんど全ての面で最も優れていた〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「BBC Micro」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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